パソコン教室の窓から-Space Magazineへの投稿記事-

2020年 パソコン教室の窓から

2020年12月号
(29) デジタル写真同好会
2020年11月号
(28) ボランティア活動「楽寿号に乗って」を読んで
2020年10月号
(27) プログラミング言語Scratchで図形を描く
2020年09月号
(26) シニアのセカンドライフ NPO法人(Cnet)の活動
2020年08月号
(25) NPO法人というソーシャルセクターの事業
2020年07月号
(24) キョエちゃんが助川山に
2020年06月号
(23) ボランティア活動について
2020年05月号
(22) コロナウィルス感染症対策のためパソコン講座の開講延期
2020年04月号
(21) 日立市の人口構造
      ~シニアは老い易く学成り難し一寸の光陰軽んずべからず~
2020年03月号
(20) NPO法人Cnetひたちの紹介記事
2020年03月号
(20) 日立市後1援事業「シニアのためのパソコン入門講座」第2回を開設
2020年02月号
(19) 新年に思うことー報恩感謝ー
2020年01月号
(18) パソコンスのスタイル 設定

Space Magazine 2020年12月号

パソコン教室の窓から(29)
デジタル写真同好会

NPO法人コミュニティNETひたち

久保裕


平成18年1月に設立されたCnetのデジタル写真同好会は、来年は15周年になる。小林明光さんを指導者として会員は17名(うち女性会員は5名)、毎月Cnet事務所で例会を開催している。春と秋の撮影旅行会も楽しみである。今年はコロナ感染症の防止対策で、春の撮影会は中止になったが、月例会はZoomを使ってオンライン会を開催している。会員はパソコンに作品をアップして 参加者全員が自宅でネットにつないで見ることができる。事務所に集まってプロジェクターに投影した画像より明るく綺麗に見えるので好評だ。

この自粛期間は定例会に出す作品も一年前に撮った写真などになってしまい寂しくなってきている。ツアーバスを利用した観光地へ行って撮影会は無理でも、市内近郊で皆で集まって撮影会は開催したいものだということで、秋の撮影会は小木津山自然公園で開催することにした。

デジタル映像は今や急速にいろいろな技術が進み、パソコンで誰でも映像を制作できる時代になった。デジタル写真もそういう時代の波に乗って、デジカメが誰でも使えて、その撮影画像を自由に加工したり、転送したりして共有して楽しむことができるようになった。大ヒットしているアニメ映画「鬼滅の刃」はデジタル映像技術を駆使して完成されている。日立市の大煙突の映画「ある町の高い煙突」でも、大煙突が完成して見上げるシーンにはアニメ技術が使われている。

写真という現実空間を写し取りそれを再生する技術は、どんどん進化している。そういう意味でデジタル写真同好会がパソコンを駆使しながら皆で楽しんで行くことは、時代の波に乗った活動だろう。

AR (Augmented Reality) 拡張現実

と表記される映像は、人間の目で見て撮影したり再生したりできる現実空間を、驚くほどに拡大して見せてくれる。VRは文字通り現実から変化かけ離れた映像を創作したものだ。SF映画やゲームはまさにVRの世界である。そしてARという拡張現実は、もう少しリアルなものが映像として見えるようになる。多数のカメラで撮影した映像を選択して見ることができる。例えば野球場で自分の目で見える視野の映像だけでなく、ネット裏やベンチの映像まで投手、バッターや各野手をアップした映像を同時に見える。自分のメガネの中にそのような AR映像が見える仕掛けを組み込むことができるようになる。

ここで 私の撮影した 少々ARぽい写真を紹介する。上の写真は高圧線の下の団地内を走るバス2台と歩行者を連続写真で3回撮影して、その中から3枚の写真を選択して合成した。下の写真は団地に向かうバスがミラーに映っている。このバスの映像は別のカメラの魚眼レンズで撮影して、2枚の写真を合成したものだ。


Space Magazine 2020年11月号

パソコン教室の窓から(28)
ボランティア活動「楽寿号に乗って」を読んで

NPO法人コミュニティNETひたち

久保裕


中学校の道徳の教科書に目を通して見た。今ごろになって、孫が中学に通うようになったからというわけではない。年金や自分の資産だけで、生活費を稼がないで生きているシニアの世代として、医療費は、わずか一割負担で健康を維持している身分で、社会参画ということと、自分の生きがいと同時に子どもたちの将来のことを考えてみた。

新型コロナ感染症の蔓延で一番苦労しているのは、自粛生活を強要され生活の糧が得られなくなった人たちや、なんといっても医療従事者だろう。感染のリスクを冒して立ち向かう医療従事者には、有難く感謝の念に堪えない。

社会経済の発展ということと、人の安全ということは、人類の普遍的な活動の両輪である。コロナ感染症への対策として、Go Toキャンペーンと自粛の要請が両輪と言われているが、経済活動には常にリスクは付きもので大きな投資が行われる。そして貧困、病気や老人介護などの対策としての医療福祉活動と経済活動とは、常に車の両輪として回っているのである。

中学校の教科書「新しい道徳」(東京書籍発行)に書かれている『楽寿号に乗って』を中学生はどのように読んだか、次のような興味深い意識調査の結果が示されていた(数値は概算値)。ある老人ホームの送迎バス「楽寿号」に乗って、夏休みに子どもたちは老人ホームでボランティア活動をした。看護師さんのリハビリ活動のお手伝いを経験する。お年寄りの世話をすること、話を聞いてあげることの大切さを体験して、今後もボラインティア活動をしていきたいと綴っている。

  Q1.あなたはボランティア活動をしてみたいと思いますか?

        はい・・・・50%

        いいえ・・・50%

  Q2.あなたは今までにボランティア活動をしたことがありますか?

        はい・・・・80%

        いいえ・・・20%

  Q3.ボランティア活動の目的は何だと思いますか?

        社会をよりよくするため・・・・50%

        人に喜ばれるため・・・・・・・20%

        自分の人生を豊かにするため・・15%

        困っている人を助けるため・・・15%

  Q4.ボランティア活動に参加する場合の心構えについての意見項目

        最後までしっかりとがんばる

        人のためになることをする

        感謝の気持ちで取り組む

        自主的に取り組む

ボランティア活動をしてみたいという子は半数の50%であり、かならずしも意欲が十分高いとはいえない。しかし83%が活動をしたことがあると答えている。学校の活動を通じての結果であろうが、しっかりした意識を持っている。社会の一員として、共同生活を営み積極的に関わろうとする意欲が重要である。経済発展やスポーツ、娯楽に目が行きやすいが、医療福祉の活動が社会を形成する上で、より高く評価されてしかるべきなのである。

われわれシニアの世代も同様な意識を持ち続けることが、かけがえのない命を生きる上で欠かせないことである。


Space Magazine 2020年10月号

パソコン教室の窓から(27)
プログラミング言語Scratchで図形を描く

NPO法人コミュニティNETひたち

久保裕


今年度からプログラミング教育は小中学校で必修科目になっている。その目的は論理的思考力を身に付けることで、プログラミング言語Scratchは代表的なツールだ。CnetでもScratchによるプログラミング講座を開設している。

Scratch言語を使いパソコン上で図形を描いた例2件を紹介する。

Ⅰ.正方形を回転して描いた円形図形

  図1が最初に中心点から描いた正方形の軌跡である。

中心点から正方形の最初の角まで、まっすぐ上に線を引く。ここから図1のように正方形を描いて、最初の角に至る。そこから再び中心点に戻る。ここで7.5度傾けて、次の正方形の角まで線を伸ばして、そこから正方形を描き中心点に戻ってくる。これを12回繰り返すと図2の円形が出来上がる。図2では、中心点から角に至る線はパソコン上のペンを上げて、その線は見えないようにしている。12個の正方形の辺だけに内接する円形が描かれている。図1を描くプログラムは関数として定義する。

関数【正方形】の定義は、

  1 正方形の辺の長さ×sin45でペンを動かす

  2 線の方向を回転角度(変数)+135度傾ける

  3 次の処理を、ペンを下ろして4回繰り返す

    3.1 正方形の辺の長さでペンを動かす

    3.2 線の方向を90度回す

  4 線の方向を回転角度(変数)+180度に向ける

  5 辺の長さ×sin45でペンを動かす(元に戻る)である。

この関数を使って図2の図形を描くプログラムは、

  1 まず回転角度(変数)を0とする。

  2 辺の長さを100とする(図形の大きさの設定)

  3 次の処理を12回繰り返す

    3.1 ペンの方向を回転角度(変数)に向ける

    3.2 関数【正方形】を呼び出す

    3.3 回転角度(変数)を7.5度ずつ変える

となる。図3は三角形と四角形の図形を描く関数を36回繰り返し描いた図形である。


Ⅱ.フラクタル図形

巻き貝の形やリアス式海岸など相似形を自然界で見ることができる。この自己相似形の図形をフラクタル図形という。樹木の枝の伸び方にも、こうした形状が見られる。図4は再帰処理の関数をつくり、木の形を描いたもの。さらにこれに色付け、模様を入れて、リンゴの木を描いてみた。(図5)



Space Magazine 2020年9月号

パソコン教室の窓から(26)
シニアのセカンドライフ NPO法人(Cnet)の活動

NPO法人コミュニティNETひたち

久保裕


コミュニティNETひたち(Cnet)は2002年4月に日立市では4番目のNPO法人として創立した。現在では市内に31のNPO法人があるが、情報技術を生かして社会貢献をめざす唯一の法人だ。

NPO法人Cnetの設立趣旨とCnetの会員活動としては、

・定年退職後の社会人や、子育てを終わった主婦の豊富な経験を生かし、自治体、各種団体、企業などと協力して地域に貢献すること

・会員の交流を通じて生涯学習・セカンドライフの場を提供することである。当会への入会される方は、つぎのような人たちだ。

・パソコンの使い方を研修してセカンドライフを楽しみたい。

・パソコンを人に教えてみたい。

・同じ趣味の仲間や話し相手がほしい。

シニアの年金の使い方は、老後の生活維持のためが第一番であることは言うまでもない。その上で趣味や特技を生かして、ただ道楽として使うのではなく、好きなことをしながら、さらに地域社会に貢献することに大きな意義を見出すことができれば、なおよろしいことだ。

Cnetの現在の主な活動は次のとおり。

(1) パソコン教室の開催

火曜から金曜日にCnet事務所内のパソコン教室と会議室を使って講座を開催している。7月からは日立市と教育委員会の後援講座を木曜と土曜日に開催を始めた。

7月には、その他19講座を開催して、86人の受講生が出席した。そのうち市などの後援講座は、5講座で27人の受講生があった。

(2) ホームページの制作

今年の市展はコロナ感染防止のために開催中止になったが、昨年までの市展の作品を「ひたちインターネット美術館」に掲載してきた。日立市文化協会のホームページにリンクが貼られているので閲覧することができる。その他10サイトの受託制作をしている。

(3) パソコン技術交流会

2か月に1回の開催で、6月には「2020年パソコン環境の動向」をテーマに 19人が出席、Zoomを使いオンライン開催となった。

(4) 同好会活動

月例会で「俳句の会」と「デジタル写真同好会」が開催されている。右の写真はZoomによるオンライン作品展示の模様。




Space Magazine 2020年8月号

パソコン教室の窓から(25)
NPO法人というソーシャルセクターの事業

NPO法人コミュニティNETひたち

久保裕


企業などの民間セクターと自治体の行政セクター、そして企業と行政の溝をうめ、つなぎ役をする第3のセクターがソーシャルセクターといわれる。企業や自治体では手が回らない、高齢者や貧困層あるいは被災地などへの支援や、個人企業など急激な技術進化に追従できない民間企業などの支援もソーシャルセクターの仕事になっている。

NPO(非営利活動法人)も、そのようなソーシャルセクターの一つだ。

最近読んだ本で『N女の研究』中村安希著にこんな一節があった。

友達の一人が、非営利業界に転職した。ITベンチャー企業からの転職だ。

30代半ばを前にして彼女の決断に、周囲の者は首を傾けた。

  「お給料は、半分だよ?本当にいいの?」

  「半分どころじゃないよ、それ以下!」

自分の力を非営利の世界で試してみたい、そんな女性のドキュメンタリー的な物語だ。

ところでNPO法人Cnetの事業は、当会の定款には次のように掲げている。

  (1)情報技術の普及及び情報技術を活用した事業

  (2)活性化したまちづくりに関する事業

  (3)少子高齢化社会の対応に関する事業

  (4)学校教育/図書館の支援事業

その目的は、一般市民に対して情報事業習得の促進や情報技術を活用した生活情報の提供、また少子高齢化への対応、学校教育の支援、図書館の運営支援などを行うことにより、多くの人々の生涯学習の促進に寄与し、地域の人々がいきいきと快適に暮らせる社会を形成すること、と記している。

NPO法の中で、この本来事業以外に収益事業を行うこともできる。販売活動などを行い、物品購入費、必要経費や謝金、人件費などを支払い、さらに収益を上げることは認められている。非営利ということは利益を上げてはいけないということではない。企業のように営利目的であり、利益の最大化を追求はしない。ただ組織の継続運営と活動費を確保するために一定の利益を上げることは事業持続に必要なこととして認められている。

特定非営利活動促進法(いわゆるNPO法)が制定されたのは1995年の阪神淡路大震災のあと1998年だ。ボランティア活動をはじめ市民の自由な社会貢献活動の健全な発展を促進することを目的にして施行され、その後、NPO法人は急速に全国で広がっていった。

これまで、Cnetは、上で述べた目的を掲げて本来事業に集中してソーシャルセクターとして活動してきた。パソコン教室も、県北生涯学習センターで講師を務めることも、多賀図書館のパソコンの設備維持していくことも、Webコンテンツを作りホームページを作る仕事も、当会の本来事業なのである。

ソーシャルセクターの一端として、Cnetは上に掲げた本来事業を社会貢献や、やりがいのある仕事として継続していくために、ボランティア活動だけではなく、その事業内容に応じた対価・報酬を確保していく必要がある。


Space Magazine 2020年7月号

パソコン教室の窓から(24)
キョエちゃんが助川山に
~写真・画像・図形をパソコンで合成~

NPO法人コミュニティNETひたち

久保裕


新型コロナウィルス感染症対策のため緊急事態宣言が2月27日政府から発令されて、全国民が不要不急の外出制限となり自粛生活に入った。私たちのパソコン教室も3月からは全面的に休講とした。7月からは再開の見通し。

家の中でゴロゴロしていてもつまらない。家から助川山まで、ゆっくり歩いて1時間半、丁度いい散歩コースになっている。助川山の頂上は阿武隈山脈の南端に位置している。天気のよい日には、太平洋が180度に広がり見渡せて、南方には銚子の犬吠埼、北方には北茨城の大津岬まで眺望することができ、眼下には日立市の市街が展望できる。

山頂で写真を撮っていると、柵の上にキョエちゃんが止まっている。「ガンバロー!」と声をかけてくれた。ご存知NHKの人気番組の「チコちゃんに叱られる!」でキョエちゃんは毎週出演している。

助川山山頂からの写真にキョエちゃんの画像と「ガンバロー!」の吹き出し図形を合成した、右の写真をパソコンで作成した。その方法を説明する。パソコンで使うアプリはWordとAdobe Photoshop Elements(以下PEと略記)である。

1.助川山からの写真はデジカメで撮影した。  
キョエちゃんの止まる柵が左下の位置にあるような構図で撮影をした。その写真をパソコンのフォルダーにJPG画像で取り込む。

2.キョエちゃんの画像は、Wordの図形の丸、半月や三角形などを変形して描画する。手書きの線で足を描く。各図形に色を入れて出来上がり。PNG画像で背景を透明にして保存する。

3.「ガンバロー!」の画像はWordの吹き出し図形から作る。

Wordの挿入図形の中から吹き出し図形を選択する。文字の解像度を上げておくために24p以上の大きな文字が書けるような大きさの図形にする。図形の枠線を入れ、白で塗りつぶす。図形内に「ガンバロー!」の文字を書き込む。この図形を選択してコピーし、図形の形式をPNG形式で背景が透明になるようにしてフォルダーに保存する。

2、3は少々手の込んだ処理が必要になるので手順だけを説明した。

4.PEでこの3枚の画像をレイヤーに貼り付ける。背景はデジカメで撮影した写真。キョエちゃんの画像と「ガンバロー!」の図形の大きさと位置を調整して3枚のレイヤーを合成すれば出来上がり。一枚のJPG写真として保存する。具体的な処理方法に興味ある方はパソコン教室にきて学習して下さい。


Space Magazine 2020年6月号

パソコン教室の窓から(23)
ボランティア活動について

NPO法人コミュニティNETひたち

久保裕


本スーパー・ボランティアと呼ばれる尾畠春夫さんは2018年8月に行方不明になった2歳児を救出したボランティア活動家として知られている。救出した後その子の両親に会って、笑顔で挨拶だけして一切の報酬は受け取られなかったという。

単にボランティア活動は、自発的に「できる人が」、「できる時に」、「できる事を」することとして社会貢献活動として広まってきた。しかしながら責任性や継続性という観点で見ると事業といえるものではない。

従来のボランティア活動家や市民団体が、法人格を持って起業、活動できるようにNPO法人の活動が始められたのは、1995年1月に発生した阪神淡路大震災がきっかけとなった。当時、多くのボランティア活動家が現地に集まり救済活動に参加した。しかし広範囲におよぶ被災地で現地の自治体では、外部からの活動家を必要な場所に派遣したり救援物資を届けたりする管理運営にはとても手が回らなかった。現地の状況把握も十分にできず、手一杯であった。全国から集まる義援金や救援品を、個別に集まる個々のボランティア活動家に何をどこで、どのようにしてほしいか、いちいち手配するのは困難であった。ボランティア活動家が組織化されて、代表者にまとまった業務を依頼して活動してもらうことが強く望まれたのだった。


NPO法(特定非営利活動促進法)は,1998年12月に制定された。特定の非営利活動を行う団体が法人格を得られるように制定された。この法律はボランティア活動をはじめとする市民の自由な社会貢献活動として特定の分野で非営利活動の健全な発展を促進することを目的として施行された。

NPO(特定非営利活動法人)は「非営利」の団体なので、すべての活動がボランティア活動であり無償で行う団体であるであると考えている人がいるが、継続的に事業活動をしていくためには収益を上げることができる活動をしていかなければならない。自治体からの受託金や寄付金だけで運営しているNPOもあるが、自立性の強いNPOは必要な機材や備品を調達して、事務所の運営管理も全て自前で行っていかなければならない。NPO法でもそのための収益事業を行ってもよいことになっている。


ボランティア活動は、自発的に「できる人が」、「できる時に」、「できる事を」する社会貢献活動として広まってきた。利他を喜び、笑顔が報酬だというボランティア精神で、好きな仕事として、喜んでいただく、ある時はやむにやまれない思いで自分のことよりも相手のことを大切にして、その活動に謝金をいただいてNPO法人は維持継続している。


Space Magazine 2020年5月号

パソコン教室の窓から(22)
コロナウィルス感染症対策のためパソコン講座の開講延期

NPO法人コミュニティNETひたち

久保裕


4月16日に政府は新型コロナウィルスの感染拡大を受けて「緊急事態宣言」を5月6日までの期間として対象地域を全国に拡大して発令した。これを受けて茨城県、日立市も相次いで新型コロナウィルス感染症対応方針を打ち出した。外出自粛や特定事業の休業要請が出されている。現状は東京都での感染者は引き続き増大し、東京から近隣の県域に拡散が広まっている。

休業要請の業種には学校や学習塾などが含まれる。私たちのCnetのパソコン教室もその対象である。パソコン教室の三密(密閉、密集、密接)空間の回避をすること、会員が高齢者であることを考慮してより慎重な対応が迫られている。私たちのパソコン教室では、

4月開講から1か月延期した市後援の「シニアのためのパソコン入門講座」

5月からの教育委員会後援の「プログラミング入門講座」

この二つの講座を6月開講に延期を決めた。そして会員のためのパソコン教室も全講座を3月から休講していたが、5月も延長して休講を決めている。

テレワークの取入れも積極的に行っている。パソコンをインターネットに接続し、パソコンに付いているカメラとマイクで行うテレ会議で、4月の役員会は自宅にいて会議を開催した。今後はCnetのパソコン技術交流会やパソコン講座、パソコン相談にも広く取り入れていきたと思っている。


      



Space Magazine 2020年4月号

パソコン教室の窓から(21)
日立市 の人口構造
~シニアは老い易く学成り難し一寸の光陰軽んずべからず~

NPO法人コミュニティNETひたち

久保裕


日立市の人口は市のホームページに毎月更新して公表されている。詳しい地区別・年齢別統計データも半年毎に発表されている。

1.日立市の人口構造

昨年10月1日現在の市の人口は17万8千203人で、1年前の平成30年から約3千人の人口減少となっている。下図グラフは5歳毎の人口を棒グラフで示したもの。このグラフを見て特長的なことにすぐ気が付くであろう。65歳以上のシニア層が40歳以下の世代より圧倒的に多いのである。そして寿命も人生100年と高齢者は増々増加していくのである。

シニアは心身ともに健康寿命を維持して若い世代の負担にならないよう、自らの人生を、社会のためにと自分のカラに閉じこもらずに生きたいものだ。

2.人生100年の時代を迎えて

われわれの若いころ言われた「少年老い易く学成り難し一寸の光陰軽んずべからず」と。12世紀の中国朱子の言葉だ。織田信長が「人生50年・・・」と謡曲「敦盛」の一節を舞いながら合戦に出たという。その時代の人生は長く生きて50年と儚いものだ、思い切り人生を生きよ、と悔いのない合戦に出る覚悟を示したもの、と言われている。

正に現代は「シニアは老い易く学成り難し一寸の光陰軽んずべからず」だ。自分の人生は、先人・先輩たちの大いなるものに生かされていることに気づき、これからも日々学び、精一杯に生きたいものだ。

パソコンのハードやアプリなども日々に進化している。より便利に使いやすくなっている。ICT技術をシニアの生活に活かしていかなければならない。


Space Magazine 2020年3月号

パソコン教室の窓から(20)
 NPO法人Cnetひたちの紹介記事

NPO法人コミュニティNETひたち

久保裕


市内でパソコン教室を開設して17年

パソコン教室には10台のパソコンを設置して、火曜日から金曜日まで12人の講師によるパソコン講座を開設しています。開設以来、累計講座数は2,300、受講者数は17,000人以上になっています。

近年は初心者の方や高齢者の方を対象にしたパソコン入門講座を開設しています。また会員の交流の場として生涯学習やセカンドライフを楽しむ場所でもあります。

どうぞお気軽にお立ち寄りください。


☆日立市多賀町2-12-10 多賀農協2階

TEL 0294-33-0015

パソコン講座の申込受付

毎週火曜日~金曜日 9:30~17:00


Space Magazine 2020年3月号

パソコン教室の窓から(20)
日立市後援事業
「シニアのためのパソコン入門講座」第2回を開設

NPO法人コミュニティNETひたち

久保裕


昨年に引き続き「シニアのためのパソコン入門講座」を日立市の行政マネジメント課ICT推進室からの後援による第2回の講座を開設します。

高齢社会に対応した情報化の推進事業として、市民の情報スキル向上のために、特に進化し続ける情報機器への対応が難しい高齢者を対象にして情報技術の習得のために講座を開催します。

より多くの市民がパソコンを生活に活かせるように、特に高齢者が学習しやすい環境を整え、参加しやすい教室で、経験豊富な講師とサポータによる入門講座です。

昨年は平日の木曜日に開催しましたが、今年は土曜日の講座を開催することにしました。ご都合の付く曜日のコースを選択してお申し込みください。

4月から次の通り開講します。

1.講座の期間:月2回(第2と4週)

  木曜コース:4月9日(木)~9月24日(木)

  土曜コース:4月11日(土)~9月26日(土)

2.講座の時間

  各コース:午前9時30分~午前12時

3.場所:Cnetひたち パソコン教室

4.学習内容

  Windows10、Officeワープロソフトによるパソコン入門

5.テキスト

  パソコンの基本操作、文章作成などを楽しく学べるテキスト

  「初心者のためのパソコン入門」、「初心者のためのWord」

6.受講料:毎月2,500円(テキスト代は別途)


パソコンを持参しなくても受講できます。

ぜひ皆さんお気軽においでください。


お問い合わせは電話0294-33-0015

「コミュニティNETひたち」までどうぞ。

場所はJR常陸多賀駅前のJA多賀農協のショップ2階です。(右図)

Cnetひたちのホームページは

URL:http://www.cnet-hitachi.com/


Space Magazine 2019年2月号

パソコン教室の窓から(19)
新年に思うこと「報恩感謝」

NPO法人コミュニティNETひたち

久保裕


2020 年令和 2 年の子年の年初めに原稿を書いています。NHKの人気番組に出ている5歳のチコちゃんが年末の紅白歌合戦にも出てきて「ボーっと生きてんじゃねーよ!」と目から炎と煙を出して、いい加減に生きている大人が叱られていました。

人はそれぞれに生き方があっていいのだが、最近のテレビはバラエティ番組やニュース・ショーに人気があり、タレントやコメンテーターの諸氏がご意見を活発に、また諸説を披露して楽しく話題を提供している。多くのギャラをもらっているのだろう、ということは視聴者が多く、番組を提供するスポンサーがあるということだ。

そのような引力にひかれて、自分と他人を比較して苦情や愚痴をこぼしたりしている人が、なんと多いことか。自分自身のことは自分ですることが疎かになっていないか、身近なことでは家事全般に自分のことを自分でしているだろうか。行政を批判したり、お金を頼りにして、自分で足を運び手を動かすことが少なくなっているのではないかと、思いをいたしている。

世間では病や金にかかわる事件、車社会の事故、そして国際社会では盗人猛々しい事件が話題を提供している。

ささやかながら人様に役立つために人生を過ごしていきたいものだ。他人のためにできること、人に喜んでもらえることは幸いなことで有難いことだと思う。

今年いただい日立市前市長の吉成明氏からの年賀状には、「人のお世話にならぬよう、人のお世話をするよう、そして報いは求めぬよう」と後藤新平東京市第7代市長の言葉が添えられていた。

長いサラリーマン生活をしてきて専業主婦と二人で過ごす年金生活者にとっては、自分には苦手な仕事、やったことのない事をよろこんで引き受けていくことが大事だと思っている。ちょっと人に頼る心が起きるときボケが始まりそう。ささいなことでも人から指摘されたり叱られたりすると落ち込んでしまう。自分の殻に閉じこもることなく、ご恩に報いるよう感謝して生きたいものだ。

昨年ノーベル賞を受けた吉野彰博士は、

「無駄なことをいっぱいしないと新しいことは生まれない」と言われている。

いくら年を取っても、「今までやったことがないから出来ないよ」などと言わず、チャレンジしてみようと大げさではなくても、若いころはどうだったろうかと思い至れば、好奇心も生まれてくるものだ。人のためになることが生きがいだよと、無駄なことをいっぱいしていこうと思う。


Space Magazine 2020年1月号

パソコン教室の窓から(18)
パソコンのスタイル設定

NPO法人コミュニティNETひたち

久保裕


人にはそれぞれ個性がありスタイルがある。自分の個性やスタイルをよく承知していて他人との付き合い方を考えている人は賢明な人だ。「私はこういう人だから」、「あの人は自分を理解してくれる人ではないから」、といって他人の考え方や意見を受け入れない人、他人の話をよく聞かない人がけっこう多い。逆にパソコンやスマホをよく使う人はインターネット検索で調べれば何でもわかると、そのニュースや情報の裏も確認しないで、真実だと思い込んでダマされる人がいる。世の中の習慣を受け入れ、他人の個性を尊重できない、意固地で自己中心的な人間になる。他人の意見は受け入れない、自己のカラに閉じこもった人間になってしまう。

融通無碍にある時間と空間を、自分一人のものだと考えている人がいる。他人ともの事を共有できない人がいる。生まれたばかりの子どもはこの融通無碍な時間と空間を持っている。日本でも20歳代までの若者が大いにそこで羽ばたいている。最近のスポーツ選手や囲碁将棋などゲームの世界でも常にランキング上位で活躍している。年齢とともにこの時間と空間が少なくなり狭くなる。近くのコミセンにでも出かけて、いろいろな個性を持った人たちと談笑するのもいい。

さて、人間のことはこのぐらいにして、パソコンという道具の使い方について、今回は「パソコンのスタイル設定」ということについて少々解説したい。パソコンの使い方は人により千差万別といっていいほど、その使い方には人により個性があるものだ。パソコン教室の講師や受講生を見ているとよく分かる。パソコン自体もそれぞれの個性を付与されることを求めている。

Word のページを開くとリボンと呼ばれる基本的なメニューが表示される。そこには、「スタイル」という文章作成の基本メニューがある。

Excel のページを開くと、同様に

そこには、「スタイル」という表作成の基本メニューがある。

Word の<デザイン>タブを開くと、「テーマ」「配色」「フォント」、

Excel の<ページレイアウト>タブを開くと「テーマ」のメニューが表れる。

ここには、Word と同様に「テーマ」「配色」「フォント」さらに「効果」というようなメニューが用意されている。

一つの教室で大勢の受講生が各々自分のパソコンを持参して受講する場合は、このスタイルのテーマや配色などを講師のパソコンと合わせることで、講師のパソコンと受講生のパソコンの個性を一致させることができることになる。これはパソコンの入門編や基礎編の講座修了後の応用編で習得したい機能である。