パソコン教室の窓から-Space Magazineへの投稿記事-

2019年 パソコン教室の窓から

2019年12月号
(17)「パソコンとスマホの無料相談会」第2回を開催
2019年11月号
(16)「心の資本」を増強しよう-その2
2019年10月号
(15)「心の資本」を増強しよう
2019年09月号
(14) 夏休みに読んだ本
2019年08月号
(13) パソコンを楽しむ会で「版画風の絵葉書」を作成
2019年07月号
(12) キャッシュレスの時代
2019年06月号
(11) NPO法人の活動について~パソコン好き集まれ!~
2019年05月号
(10) フリーWi-Fi(ワイファイ)について
2019年04月号
(09) Windows 10 の最新バージョン
2019年03月号
(08) 日立市後援事業「シニアのためのパソコン入門講座」を開設
2019年02月号
(07)『80歳起業』の物語
2019年01月号
(06) AI時代を楽しく生きる

Space Magazine 2019年12月号

パソコン教室の窓から(17)
「パソコンとスマホの無料相談会」第2回を開催

NPO法人コミュニティNETひたち

久保裕


今年は10月17日(木)、昨年同様に市役所101号会議室で「高齢者のための初歩のパソコン・スマホ等相談会」と題して市の高齢福祉課が主催して開催された。Cnetから9人の講師が相談員を担当した。相談には定員20人のところ17人が訪れた。平均年齢は74歳、一人当たり一時間で相談に当たった。

主な相談内容は、

・メールの初期設定

・Excelの住所録のスマホへの移行のしかた

・デジカメやスマホの写真のパソコンへの取り込みかた

・スマホのお気に入りの登録方法

・LINE のグループ機能や地図アプリ、インターネット検索方法

などで、基本な使いかた、日常的な使いかたで相談にみえた人が多かった。

アンケート用紙の意見や要望覧には、

・また続けてほしい 38%

・時間が足りない 25%

・次回を早めに開催してほしい 25%

などで、携帯からスマホへの買い替えや、パソコンの使いかたで、ひごろ相談相手が無く、このような相談窓口を要望する声が多かった。市内で気楽に相談できる場所があると有難い、困りごとを聞いてくれる人がいると嬉しい、というのが多くの参加された人のご意見であった。

NPO 法人コミュニティ NET ひたち(Cnet)では、毎週火曜日から金曜日までパソコンとスマホの講座を開催している。講座時間外でも当会に入会した会員は、いつでも無料相談を受けることができる。また会員どうしの情報交換やおしゃべりを楽しむ場所でもある。

今からでもできるパソコンやスマホ、便利に楽しく使いたい、いつでも相談できる仲間がいる、そんな場所を提供したいと思っている。


お問い合わせは電話 0294-33-0015

「NPO法人コミュニティNETひたち」までどうぞ。

場所はJR常陸多賀駅前のJA多賀農協のショップ2階です。(右図)

URL:http://www.cnet-hitachi.com/





Space Magazine 2019年11月号

パソコン教室の窓から(16)
「心の資本」を増強しようーその2

NPO法人コミュニティNETひたち

久保裕


お金や資産より大事になる「心の資本」とは、具体的にどういうことかについては前号で書きませんでした。お金、不動産、名誉や地位よりも大事なもの、現代の資本主義は自由主義の競争原理で財産を増やし成長することが目標です。この資本と異なる社会を幸せにする「心の資本」を現代の若い世代は求めつつあるのです。

人生 100 歳時代といわれるようになり、すでに 70 歳代を迎えている私たちシニアより深刻な問題として現代の40歳から60歳代の世代は考え行動しています。

私たち高度成長を担ってきたシニア世代はこの資本主義の価値観の真っただ中を歩んできているのです。チコちゃんに「ボーっと生きてんじゃねーよ」と叱られないように、これからでも生きていくことの真実を見つめていきたいと思うのです。

そのような前置きをして前号でも紹介した日立製作所の研究所フェロー矢野和男博士の論文を私なりに理解して「心の資本」とは何かを書いてみます。

博士は多くの人の心のデータを採取してビッグデータを収集しました。このデータで明らかになったのは、自分一人では幸せになれない、幸せはまわりとの「よい人間関係がつくられていること」によって決まる。幸せを高めるためには「まわりとのよい関係を自らがつくること」、その最も有効な方法は「協創」であるというのです。

年功序列に従った上下関係や、自分の立場を優先にして物事を決めいくのではなく、相手の立場を考えて、まわりの人たちと協創活動に一人ひとりが貢献して責任を担っていくことが必要になります。

「心の資本」による持続的な幸せの根源は次の四要素から成るとしています。

1.自らの生き方は、自らが見つけること

2.自信を持って歩んでいけること、人に教育指導ができるようになること

3.困難にも立ち向かうこと

4.複雑な状況を楽観主義でポジティブにとらえる力

このような「心の資本」を持った人や組織は、幸せで生産性が高いということが明らかにされています。しかも、この「心の資本」は学習したり訓練を受けたり、経験を積むことで高めることが可能なのです。

子どものころに、父親から、よく「なせばなる、なさねばならぬ何事も」とよくいわれました。このような考え方は社会が豊かになると精神論や根性論として一蹴されるようになりました。しかし、「なせばなる」は「心の資本」と重なるところが多いのです。この「心の資本」を蓄積することがますます必要になる、そして博士は、現在のシニア諸先輩には、ぜひとも世界に先駆けて模範を示していただきたい、と述べています。


参考資料:『データの見えざる手』矢島和男著 草思社文庫 2018 年 4 月発行


Space Magazine 2019年10月号

パソコン教室の窓から(15)
「心の資本」を増強しよう

NPO法人コミュニティNETひたち

久保裕


ご存知だろうか、GNH(Gross National Happiness)国民総幸福量は国民全体の幸福感を示す尺度だ。ブータン国は、国民一人当たりのGNH幸福量を大きくして社会全体の幸福を最大化することをめざそうと提唱して、政府の具体的な政策が実施されている。社会の幸福量というのは、どのように計測し図ることができるのだろうか。

経済の規模やその量は金融資産とか社会資本として、一般にはお金に換算して計測できる。工業や農林水産業の生産高、商業やサービス業などもお金に換算して評価する。日本をはじめ先進国は、経済成長を続けて GNP(Gross National Product) 国民総生産を引き上げてきた。上図のとおり超大国の米国の次に中国、続く日本は今や世界第3位のGNPを誇る経済大国だ。世界で大変に恵まれた国の一つになっている。

従来の資本による経済成長が人類の求める究極の姿かどうか、近年の世界情勢からみても少々怪しくなってきている。各種産業や会社の成長と生産性の向上に「心の資本」が欠かせなくなってきていると、ときどき聞かれるようなった。「心の資本」とは「自分が幸福だ、安心だ」と感じる心の状態を維持するための資本をいう。ちょっと分かりにくいが、「心の資本」を増強するための3つの手がかりを紹介する。

(1) 日立製作所が開発したハピネス(幸福感)計測技術がある。人体の筋肉や血流の微妙なゆらぎを一定期間計測して、その人の幸福感との相関を明らかにした報告。

(2) 職場や仲間同士お互いに認め合う、アドバイスをもらうポイントが多いこと、「いいね!」を交換し合う人間関係が多いこと。

(3) 自分の行動や歩む道を、自分で選択して決定できる幸福感。「自己決定」の重要性は、財産や経歴の大きさより、「心の資本」増強するためにはるかに大きな役割を果たしている。

人生100年時代の戦略と超高齢者(super old)の幸福は「心の資本」を大切にして、いかに老後の人生を短くするかということだ。ここで老後とは、すべての「心の資本」を失ったときのことをいう。

参考資料:『Opinion 心』日本経済新聞 2019年7月1日

『幸福の資本論』橘玲著 ダイヤモンド社 2017年6月発行

『ウェアラブル技術による幸福感の計測』矢島和夫ほか著 日立評論 2015.06.07


Space Magazine 2019年9月号

パソコン教室の窓から(14)
夏休みに読んだ本

NPO法人コミュニティNETひたち

久保裕


今年は7月末に遅い梅雨明け後、連日30度を超える猛暑日となった。各地で熱中症で倒れる人のニュースがありました。私はお墓参りやお盆にお寺にも参らず、外出はできるだけ控えて静かに家にいるのが一番いいようでした。しかしエアコンを入れないと眠れない夜中には悩まされました。

この夏お盆の休みの間などに読んだ本で興味があり、少々生き方の参考になったものを紹介します。

●『心を強くする』サーシャ・バイン著 飛鳥出版社・・・

プロ女子テニス選手の大坂なおみを世界ランキング1位へ導いたコーチが教えたこと、メンタル強化の50のルールとサブタイトルがついている。人生の最高峰を挑戦する人の力の発揮のしかた、それは自分にとって人生の最高齢期、最晩年を迎える者にも参考になる、共通することがあるように思えた。

No.25「カモン!」の法則…ボディーランゲージで自分の脳をだませる。声を出し手足を積極的に動かせば、頭脳はだまされて前向きになり認知・思考回路が働くようになる。大きな声を出すことと、積極的にコミュニケーションをとることが大事と。メールで顔文字、LINE で絵文字などを使うのもポジティブ思考につながる。

●『死ぬまで歩きたい!』人生100年時代と足病医学 久道勝也著 大和書房

米国では歯科医と同じ数の足病科の病院があるそうだ。自分で歩けなくなるということは人生の終末を迎えることだ。自分で「歩行」ができない→「排泄」ができない→「食事」ができない、この 3 階段を進むようになるとき介護の世話になる。若い時から疾病予防が大事であるが、75 歳を過ぎたら介護予防にお金を掛けなさいという。

超高齢者社会を迎えている日本は、75 歳をターニングポイントとしてセカンド・ライフを考えなさいといわれる。日本老年学会では、次のような提言をしている。

65 歳~74 歳…准高齢者(pre-old)

75 歳~89 歳…高齢者(old)

90 歳~ …超高齢者(super-old)

後期高齢者というお役所の言葉に迷わされることなく、元気な高齢者でありたい。

●『仏像のみかた』水野慶三郎著 講談社

7月11日日立市郷土博物館で「美術-楽しい仏像の見方」と題して六渡優里さんのお話しを聞いた。仏像は仏足石からはじまり 2 世紀はじめにガンダーラ地方で仏像が登場する。中国、韓国を通じて 6 世紀に日本へ仏教は伝来する。郷土博物館にも江戸時代の阿弥陀如来坐像などがある。

紹介された本は第一線の仏像研究家の書かれた最新本で、仏像の見方を多くの写真や絵を用いて大変分かり易く解説してくれている。


Space Magazine 2019年8月号

パソコン教室の窓から(13)
パソコンを楽しむ会で「版画風の絵葉書」を作成

NPO法人コミュニティNETひたち

久保裕


JR多賀駅前の多賀農協のショップ2階にあるCnetのパソコン教室では7月定例のパソコンを楽しむ会が開催されて、「版画風の絵葉書」つくりを楽しんだ。

パソコンのワードを使って初心者でもできる2時間30分の講座で、講師はCnetなでしこグルーフ゜の村山尚子さんが担当した。下の写真は村山講師と教室風景。

今回の教室では、葉書サイズ用紙にワードの図形の挿入機能を使って、版画風の絵葉書を完成した。図形に色を選択して塗りつぶし、さらにグラデーション効果を最大限に駆使した、北斎もビックリ!の版画風の素晴らしいもの。暑中見舞いだけではなく、年賀状にも使える。

ワードによる作成の手順を簡単に説明する。

(1) 図形のフリーフォームでマウスをドラッグしながら富士山の輪郭を描く。

(2) 描いた山に色を選び彩色する。さらに頂上から裾野へとグラデーション効果をかける。

(3) 背景(空)にも彩色(複数の色を選択)して、これにも何段階かのグラデーション効果をかけて、季節とか時刻の雰囲気を表す。

(4) 雲を図形で作成する。雲の形はワードの基本図形の中にあるので、これを選択して挿入する。図形にはハンドルが付いているから、雲の形を横長にして彩色する。図形に「ぼかし」をかけると背景の空に効果的に浮かんで見える。このような雲の図形をいくつか描いて挿入していく。

(5) 山頂の残雪と雪渓は基本図形の「稲妻」と「楕円」から、飛ぶ鳥は基本図形「月」を細長い形に変形して二つを組み合わせるとできる。いくつか作って彩色して大きさや位置を調整すれば風景になじんでくる。

(6) 落款も図形「角丸四角形」に彩色して好みの文字を挿入してオリジナルなものを作る。

(7) でき上がった図形に「縦書きテキストボックス」に挨拶分を書いて挿入すればできあがり。

ぜひ皆さんも Cnet のパソコン教室においでください。そしてパソコンを楽しく利用していきましょう。


Space Magazine 2019年7月号

パソコン教室の窓から(12)
キャッシュレスの時代

NPO法人コミュニティNETひたち

久保裕


現金を持ち歩かなくても買い物ができ、バスや電車に乗れるようになってきている。Cnetの第52回技術交流会では「キャッシュレス時代の対応」と題して会員の衣鳩新一さんから、

1.キャッシュレスとは何か

2.キャッシュレス決済の種類

3.キャッシュレス決済のシステム

などについて解説を聞いた。

ネット社会が急速に発展している中国や韓国そして欧米先進国に比較して日本の普及率は低い。これは円という通貨の信頼性が強いからだろう。下図は各国のキャッシュレス比率を示す。日本は約18%にとどまっている。まだまだ現金払いが主流だ。

カードで決済できるキャッシュレスの手段は、概略次の3つの種類に区分することができる。

●クレジットカード

JCBと か VISAなどのカード会社が代金を立替え払いして、後日個人の銀行口座から引き落としするもの。

●デビットカード

常陽銀行のDebitカードなど、即時払いで銀行引き落としする。ATMで現金を引き出さずに代金支払いする感覚で利用する。

●プリペード・カード

利用金額を事前にチャージする。利用できる店舗や機関が広いSuicaやバスカードなどキャッシュレス・カードなどがある。

カードが利用できる店舗やサービス機関が増加している。現金、小銭を財布に入れて持ち歩かずに買い物ができサービスが利用できる。このようなキャッシュレスの決済にはセキュリティや不正利用の防止の上でまだまだ問題がある。守るべきことは、この決済に利用する銀行口座には月々に利用する最低限度の預金をしておき、資産運用の口座とは必ず別にすることだ。

パソコンがしっかり使えれば、銀行の口座残高の確認や口座間の振替をパソコンによるインターネット・バンキングや自己管理がきちんとできる。いちいち銀行に出向かなくても残高確認もできるようになる。ATMによる現金の出し入れも必要最小限で済ませることができる。

コンビニを舞台にスマホ決済も乱戦模様で、まだまだ不安要素は多いが、インターネット・ショッピングと共にキャッシュレス社会が進むであろう。パソコンやスマホの進化がキャッシュレスの社会のベースになっていく。


Space Magazine 2019年6月号

パソコン教室の窓から(11)
NPO法人の活動について~パソコン大好き集まれ!~

NPO法人コミュニティNETひたち

久保裕


本誌2月号で『80歳起業の物語でNPO(非営利活動法人)とはどういうものかをを簡単に紹介しました。高齢社会をどう生きがいを持って過ごせるか。

右図は日本人の5歳毎の人口積み上げた人口ピラミッドです。少子高齢化が進み今後とも65歳以上の高齢者(シニア)の人口が増加してその比率は30%以上になっていくようです。

政府は2020年の国会に70歳まで企業に雇用するように努力義務や、NPO活動促進のための資金提供などを義務付ける法案の提出を検討しています。

70歳以上の老後に備えて「生きるために働くしかない」中高年者が増えているのでしょう。同時に高齢者は若い生産者に負担を掛けないように、少なくなる年金を有効に使って健康寿命をいかに延ばして維持していくか、趣味や交流の場への参加に自分のお金を使うことの意義をもっと深く考えていくことが大事でしょう。

NPO法人コミュニティNETひたち(Cnet)の活動を紹介します。NPO法人は政府・自治体や大企業から資金が出ている社団法人などではなく、主にボランティア活動が主体で始まった法人です。行政による施策や企業の収益活動ではカバーできない地域の活性化や社会貢献のために主に活動しています。

サラリーマンが定年退職後、家庭の主婦は専業主婦から解放された後の人生をどのように有意義に過ごすかを考えます。人それぞれの楽しみや特技を持って、個人の情熱や社会的な使命感を持ち続けている人たちがNPOには集まってきています。そのような情熱や使命感が無くなって、単なる趣味と道楽に生きるのもよい人生かもしれません。どちらか選択して生きていくのでしょうが、一番望ましいのは、趣味や道楽に生きながら年を取ってからでも世間のお役に立てること、そのような仲間と一緒に協働できることでしょう。

Cnetではパソコンやスマホを使えることを楽しみにする仲間が集まっています。「生きがいは人のお役に立つこと、最大の報酬は相手の笑顔です」は内田芳勲前代表理事の言葉です。


Space Magazine 2019年5月号

パソコン教室の窓から(10)
フリーWi-Fi(ワイファイ)について

NPO法人コミュニティNETひたち

久保裕


日立市の新市庁舎に行くと一階のフロントロビーに『日立市フリーWi-Fiが利用できます。ネットワークIDは”Hitachi-Wi-Fi”、パスワードは”adg・・・”』と掲示がある。フリーWi-Fiというのは無料でンターネットに接続して利用できるというサービスのこと。JR特急電車や高速バスでもフリーWi-Fiが使えるようになった。市内のコンビニでも利用できる。LAWSONの入り口にこんな看板(左図)が出ている。

そもそも Wi-Fiというのは無線 LAN(Local AreaNetwork)の商標登録名だ。家庭内でパソコンにいろいろな入出力装置をケーブルで接続していた。外部からのインターネット回線もモデムで信号を受けて有線LANケーブルでパソコンに接続をしていた。このLANケーブルを無くして無線でデータの送受信できるのが無線LANだ。配線も不要で部屋の中がスッキリした。(下図*)

   

*(上図はNECのWiFiルータAtermの解説資料より)

家庭内にあった固定電話機がパソコンと同じような機能を持つ スマートフォン(スマホ)となり、どこへでも持ち出して利用できるようになった。スマホは外に持ち出して利用できるLTEや4Gといった携帯電話用の回線を利用する。ここでスマホの利用代金はについて考えてみよう。①スマホの機器代金、機種により普通24か月分割払い、②音声通話料金、③データ通信料金、の3つの月額料金が必要になる。②の音声通話料金は利用時間により24時間カケホーダイか従量制にするかは携帯電話と同様である。③のデータ通信料は家庭内で使っている分はパソコンと同様でインターネット・プロバイダーとの月額利用料金で決まっている。外に持ち出してLTEや4Gを利用する料金はデータ利用量の増加とともに大きくなる。月額 1GBまでなら3,000円とか5GBまででは6,000円とか各社との契約内容と使用量により異なる。

そこで外に出て使うときフリーWi-Fiを利用することでデータ通信が無料で使えるから嬉しいのだ。パソコンも持ち出して利用できる。コンビニだけでなくマクドナルドやスターバックスでも利用できる。もっと公共の場に市庁舎以外でもフリーWi-Fi(公衆Wi-Fiスポット)を設置してほしい。


Space Magazine 2019年4月号

パソコン教室の窓から(9)
Windows10の最新バージョン

NPO法人コミュニティNETひたち

久保裕


現在のパソコンの基本ソフトの主流はWindows10です。家電品の量販店に並べられているパソコンにはWindows10が搭載されて販売されている。2018年の日本のパソコンの出荷台数は世界的IT専門調査会社IDC Japanによると前年比7%増の1,100万台で2019年もこの傾向は継続すると予測している。国内のパソコン販売のメーカー別のシェアーは下図のとおりだ。

本誌の昨年10月号に書いたが、パソコンは1980年代に一般に発売されるようになり、1995年にWindows95が搭載されてから世帯普及率は10%台から急速に増加して2018年には80%を越える普及が進んでいる。ほぼ3年ごとにバージョンアップ版が発売になり目覚ましい進化を楽しんだものだが、利用者の費用負担は大変だった。2015年にWindows10が発表になったときそれ以前のWindow8からのバージョンアップは無料で提供された。それだけ普及率が上がり完成度が高まったといえる。それ以来、毎年春と秋にバージョンアップ版が無料で提供される。ところが、これがなかなか厄介なのである。このアップの作業はパソコンをネットに繋ぎ4、5時間を要する。マニアックにパソコンを楽しんできた世代の者には容易な作業であるが、パソコン初心者のシニア世代には容易ではない。

Windows10の最新バージョンは昨年10月に提供されている。2015年からの無料でアップデートされ、ウイルス対策やセキュリティ機能の強化とともに主な改良や新機能は次の表のようなものだ。


提供年月バージョン名主な改良と新機能
2015年11月 1511日本語による音声応答が可能となる
2017年4月17033Dグラフィクが簡単に作れる機能の追加
2017年10月1709クラウド(One Drive)機能が標準装備される
2018年4月 1803使用履歴や複数アプリの扱いが容易になる
主メモリ(RAM)は8GBがおすすめ
2018年10月1809スマホとの連携を強化

現在使用中のパソコンは最新のバージョンであることを確認 しておこう。

今年の春バージョンが間もなく発表されるだろう。それに備えるためにも、主メモリ(RAM)は8GBに増強し、大容量内部メモリーHDDをSSDに交換して高速化することがお勧めだ。パソコンがさくさく動くようになる。

パソコンのバージョンアップについてご相談やお困りの方は当 NPOにお気軽にお越しください。


Space Magazine 2019年3月号

パソコン教室の窓から(8)
日立市後援事業
「シニアのためのパソコン入門講座」を開設

NPO法人コミュニティNETひたち

久保裕


昨年9月に日立市役所で「パソコン・スマホの無料相談会」が開催されました。1日だけでしたが30人近くのシニアの方が訪れました。(本誌11月号に紹介)

「気軽に教えてくれる人が身近にいると嬉しい」と大変に好評でした。

シニアとは、若者をジュニアといい相対的に高齢者の世代をよぶときに使われます。シニア・ファッション、シニア・ライフとかシニア世代などの言葉があります。WHO(世界保健機関)では高齢者を65歳以上と定義付けていますのでシニアの年齢はおよそ65歳以上ということでしょうか。

日立市のような工業都市・企業城下町では会社の定年退職時期が60歳でしたが、今は定年延長で65歳に延長されてきています。亭主は会社をリタイアして、主婦はいよいよご主人とともに仕事の束縛から解放されて、年金生活を有意義に過ごしたいと、男女機会均等の世代を迎えているのがシニア世代と言えます。

シニアには燻し銀の味があり、人生経験が豊富で子育てが終わり若いころから自分の好きないろいろやりたい事がふっと湧き出てくる時期でもあります。それでも家庭では長年の連れ合い夫婦の共同生活を大事にしていかなければなりませんし、自分たちを育ててくれた父母の看取り介護の仕事が最優先になります。また孫の面倒をみたりするのもシニアの世代です。

核家族化した現在の社会で、自分に得られる自由な時間を有効にそして有意義に過ごすための有力な手段であり道具となっているのがICT(情報通信技術)です。社会が大きく変わり電話がスマホとなり、パソコンが家庭の中で昔の読み書きソロバンに代わって使われる時代です。人生100歳の時代を迎えて、まだまだ長い人生を心身ともに元気で楽しく過ごしたいものです。

「シニアのためのパソコン入門講座」は日立市の行政マネジメント課ICT推進室からの後援をいただいているパソコン教室です。ぜひ皆さんお気軽においでください。

この講座は4月の毎週木曜日の午後1時から月に2回で9月まで6か月間の開催を予定しています。(本誌の41頁を参照)


お問い合わせは電話0294-33-0015

「コミュニティNETひたち」までどうぞ。

場所はJR常陸多賀駅前のJA多賀農協のショップ2階です。(右図)


Space Magazine 2019年2月号

パソコン教室の窓から(7)
『80歳起業』の物語

NPO法人コミュニティNETひたち

久保裕


最近、NPO(特別非営利活動法人)のことを分かり易く解説することを考えていたら、昨年3月発刊の本『80歳起業』ちえのいずみ著に出合いました。

非営利事業はどういう人が取り組むのでしょうか。なんといっても少しの資産でもある人は資産を運用してお金を増やしたいし、そして定年退職したら心身永閑や遊休閑居で過ごしたいと望みますね。しかし会社で経験したことや自分が得意とすることを生かして生活し続けられればとても幸せなことだと思うのです。山の中で行方不明になった子どもを救出したおじいさんはスーパーボランティアと呼ばれました。何の報酬も求めませんでした。

日本で本格的なNPO活動が立ち上がったのは1995年の阪神淡路大震災の後でした。多額の義援金や寄付金が集まっても、政府や自治体は役人を現地に派遣するが実労ができる職員はいない。彼らは法律で定められた範囲内で仕事をするという限界がある。個人的に全国から多くのボランティアが集まったが組織的に活動することができませんでした。

1998年に特定非営利活動促進法(いわゆるNPO法)が施行されました。地域の問題点を掘り起こして地域の活性化のために行政や企業ではできないことに市民一人ひとりが中心になって活動するのがNPOなのです。

2018年1月にまとめた日立市の情報化指針の基本方針の一つに高齢者社会に対応した情報化推進が上げられていました。やさしく言えば高齢者がスマホやパソコンを楽に使えるようにしようということです。市内の高齢者世代のスマホの普及率は30%台です。これをデジタルデバイドといいます。格差社会ですね。これは見過ごしてはならないのです。どんどん増加する独居老人に対して訪問医療、看護や介護の充実を進めていくとともに、AI時代に乗り遅れないように支援する具体的な活動が必要なのです。

今、私たちのNPOは日立市に具体的な活動を働きかけています。設立後17年も経過すると会員の平均年齢は70歳近くになりました。老いや病と付き合いながら年取ることを楽しみにしていく人生を歩みたいものです。

『80 歳起業』の物語の主人公は1926年昭和元年の生まれ。東京の大空襲を生き抜くが、憲兵だった父の浮気が原因で両親は離婚しその後母と会うことはなかった。大学を卒業して教員になるが、その職にあきたらず旅行斡旋会社に転職してガイドや通訳などの才能を生かして70歳を過ぎても忙しい人生を送っていた。病との闘いがありながら、80歳になっても講演での話は、

「自分の残りの生涯を、社会貢献のため、人様のために使おうとしているか」

「自分の残りの生涯を、自分のためだけに使おうとしているのですか」

「皆さんはどちらの道を歩んでいるのですか」

と生活に不安や不満を持っている人に問いかけるのでした。

77歳の時は「満期がきたら3年単位で延長する、というルールをつくりました」と、これが楽しく生きる秘訣かなと思い紹介しました。


Space Magazine 2019年1月号

パソコン教室の窓から(6)
AI時代を楽しく生きる

NPO法人コミュニティNETひたち

久保裕


今年、日本では AI時代の元年の年となるだろう。AI (Artificial Intelligence) は人工知能のこと。日本でパソコンが普及したのは1980年代である。それから40年近くが経過した。今では会社の事務所の机の上には必ずパソコンが一台は置かれている。そして家庭でもパソコンが生活の中に入り込んでいる。人間の足である車、自動車が各家庭に一台以上ある時代となり、同時に人間の頭の方もパソコンが家庭に一台、外出の時にはスマートフォン(スマホ)を持って歩く時代となった。かつて各家庭に普及した固定電話と街角に置かれた電話ボックスはスマホに置き変わっている。パソコンに目(カメラ)耳(マイク)口(スピーカー)が付いて、情報を送受信できる電話やメールの機能まで付きポケットに入れて持ち運びが出来るようになったのがスマホである。

現在よく使われているパソコンの記憶容量は1テラバイト (10の12乗)ぐらいになっている。一方、人間の脳の記憶容量は26テラバイトぐらいあるという研究報告がある。パソコンを26台結合して動かせば人間の能力と同じようなことが出来そうである。人間が学習し知識を記憶して様々な能力を身に付けて活動するように、パソコンに多くのデータを記憶させて、プログラミングした論理機能を働かせたものが AI(人工知能)である。2020年には小中学校にプログラミング教育が導入される予定。

このパソコンの機能を使うことによって、各種のゲームが開発されている。 将棋をさしたりするパソコン、人間の声を聞いて反応するAIスピーカーなどが世に出てきている。自動車の衝突防止機能さらに自動運転機能などもその応用である。人間と同じような動作をするAI機能を装備したロボットは工場の現場で繰り返し作業を確実に行う。家庭ではロボット掃除機が活躍している。

 

ひと昔前の子どものころはプラモデルやリカちゃん人形で遊んでいたものだ。今ではパソコンで動かすプログラミング・ロボット(CAM ロボット)や会話ができるAIスピーカー(Google ホームなど)を4、5千円で買うことができる。お年玉の小遣いで買って、子どもや孫たちと楽しむ時代になっている。