2018年(平成30年)の作品 (164回~153回)

七月 159回
夏つばめスイッチバックの心地よき
六月 158回
老鶯や今年はもういい来年も
五月 157回
落椿赤子抱きたる手水鉢
四月 156回
散る桜弁当と共に味淡し
三月 155回
吊し雛思ひ出いまも伊豆の旅
二月 154回
春色の筑波居間より日暮れにも

2017年(平成29年)の作品 (152回~141回)

六月 146回
木道の足音軽く水芭蕉
五月 145回
早々と故郷より届く新茶かな
四月 144回
世辞を受け床屋出れば春の風
三月 143回
吊し雛男同士の伊豆の旅
二月 142回
夕膳の溢れる蟹の食そそり
一月 141回
郷の友より体調案ず賀状来る

2016年(平成28年)の作品 (140回~129回)

十二月 140回
柚子十個それぞれ躍る長湯かな
十一月 139回
狭庭の木紅葉おしゃべり始まれり
十月 138回
リハビリに励む廊下や蘭の花
九月 137回
秋団扇妻留守夕餉辛過ぎし
八月 136回
思い出の詰まるソロバン虫干しす
六月 134回
仏壇の西瓜気になる合掌子
五月 133回
夏場所や満員の沸く反りポーズ
二月 130回
余寒かな寒暖激しきのうきょう
一月 129回
蓬莱の窓の日ざしや筑波山

2015年(平成27年)の作品 (128回~117回)

十二月 128回
孫の案ず異常高温年の暮
十一月 127回
持つ杖に秋夕焼けて明日は晴れ
八月 124回
この夏の記録の気温夜の散歩
七月 123回
新聞の隅々までも梅雨湿り
六月 122回
洗濯のチャンス伺ふ梅雨晴間
五月 121回
故郷の筍の味姉元気
四月 120回
窓越の一気に今朝の桜かな
三月 119回
紅梅の玻璃戸に写る夕入日
二月 118回
冬晴や句友と語る余韻とは
一月 117回
家族揃つて写真撮る向き恵方とす

2014年(平成26年)の作品 (116回~105回)

十二月 116回
小春日のリハビリを兼ね庭散歩
十一月 115回
秋の朝リハビリ兼ねて庭掃除
五月 109回
リハビリを奮ひ立たせり若葉光
四月 108回
雪や庭の木洩れ日地図のごと

2013年(平成25年)の作品 (104回~93回)

十一月 103回
台風や防御そのまま逸れてゆく
十月 102回
稲刈りへ合羽支度の日曜日
九月 101回
きらきらと走るテープの鳥威し
八月 100回
原爆忌鐘の音響く仮設家
七月 99回
傘一つ余分の軽し梅雨の旅
六月 98回
梅雨入りの一夜で変はる予報かな
五月 97回
白鷺の田水の深さ測りをり
四月 96回
手応への溝板上げる落ち椿
三月 95回
県道に重機轟く二月尽
二月 94回
方言で交はす電話や冬温し
一月 93回
幼友より蛇ののたまふ年賀状

2012年(平成24年)の作品 (92回~81回)

十二月 92回
裸木の枝の細やか風の中
十一月 91回
針治療終へて目に入る寒椿
十月 90回
虫の声そこねぬように雨戸引く
九月 89回
一人居る湯浴みの窓の遠花火
七月 87回
浜風や苔に散りたる沙羅の花
六月 86回
げんかんを出で曇天の九輪草
五月 85回
昼の雹宵の満月ありにけり
四月 84回
あしび咲くつくばいの水揺れてをり
三月 83回
脳検査済みて帰宅の春寒し
二月 82回
日を置いて年賀の五円の洗ひ銭
一月 81回
夫婦して犬と散歩の枯れ並木

2011年(平成23年)の作品 (80回~69回)

十二月 80回
冬の雨納戸に電球捜しをり
十一月 79回
夕暮れの籾殻煙り野鳥立つ
九月 77回
例会や木戸押し出れば処暑の雨
八月 76回
土用波サンドアートの怒り貌
七月 75回
八十の女姉さん被り田草刈り
五月 73回
山間にゆらぐ水面や田植え前
四月 72回
梅の花つついて去るはなに鳥ぞ
三月 71回
ひと雨に一気に芽吹く庭の木々